短歌×Love-tune

 

阿部顕嵐

まばたきを一度するだけの年月が大人にしたんだ舞う紋白蝶

儚さを形にしたら君になるそう思ってた「月が綺麗ですね」

甘いばかりじゃないから好きだブルーベリーキャラメルブルーベリーキャラメル

嫌いじゃない好きでもないけど(それは嘘)君との恋がふりだしに戻る

 

長妻怜央

溶け始めた氷がからんと音を立てるオレンジジュースを飲み終えた君

脱ぎ捨てたブレザー緩めていくネクタイ桜が咲いたらそしたら君は

誰かの指が鍵盤に触れる熱を持つ叶うのならば君がいいんだ

ふとした瞬間に君のことを思い出す夏の星座の配置を覚える

気付いたら濃くなっている夏の匂いと君の存在感と

生き難い世界にも綺麗な音があることを知ってしまった僕の指先

思いっきり勢いをつけて助走してスカイブルーの世界へ飛び込め

 

【森田美勇人】

伸びた背が逞しくなった胸板がこれが夢なら獏も食べない

意味なんてないかもしれない夜に言葉遊びのように「愛してる」を言い合う